第2回 コミュニティビジネスちばエリアネット研究会
10月19日(月)、柏市の「特定非営利活動法人NPO支援センターちば」を会場に、CB研究会の第2回が開催されました。
為崎緑さん(中小企業診断士)から「神奈川県におけるコミュニティビジネス支援の状況と活用事例」として、ご自身が神奈川県内のコミュニティビジネスの支援にかかわってきた経験と事例を踏まえての話題提供がありました。
CB研究会の本年度活動計画(PDF)
1. 神奈川県におけるコミュニティビジネス支援の状況と活用事例
CBを安定的に、無理なく継続していくためには、他のビジネスと同じく、「売上(事業収入)を創る」ことが重要です。NPO法人を含むCBの場合、マンパワーとして有給の役職員だけでなく無償のボランティアも事業にかかわることになりますが、あまりにボランティアに頼っていると、いつかは疲れてしまい、事業が持続できなくなる、あるいは後継者が出てこない、といった事態にもなりかねません。それゆえ、CBを継続する上で収益性は欠かせない要素になります。
しかし一方で、CBは市民のミッション(想い)を乗せた事業であることから、「収益力向上(効率的経営)」の観点と「ミッション(想い)」とのあいだで齟齬を引き起こす場合もあります。したがって、CBの場合は、この二律背反の要素を共存させていく仕組みをつくっていくことが時に重要になります。
また、各CBの分野やテーマによっては、自立する仕組みづくりが困難な場合もあります。というのも、社会的に困難を抱える人の支援にかかわる事業の場合、「受益者負担」を求めることが難しい状況にあるからです。その場合は、団体のミッションに反しない範囲で、別の収益性のある事業も設けるという手段もあります。
なお、CBにおける利益は、事業における直接の収入だけでなく、会費・寄付金や助成金による収入もあります。これらの収入を確保するためには、事業に対する共感者をいかに多く確保するかが重要です。そのためにも、CBの代表者の思い入れを主張するだけでなく、わかりやすい事業報告書や財務状況の公開などの努力が必要になります。
2. 意見交換
CBの定義の曖昧さに関する質問がありました。参加者から「どんなビジネスでも、経営者の社会的に貢献したいという想いは多少なりともあるはず。極端な話をすれば、世の中のビジネスはすべてCBととることもできる。CBという独立したカテゴリーを設けることの意味は一体どこにあるのか?」という問いかけがありました。
この問いかけに対して為崎さんは、「今、ボランティアと採算の合う事業の中間に位置するCBがとても必要とされている」との見解から、世の中には大手の資本は採算が合わなくて出資できないけれども、地域で必要とされていることが数多くある。従来は、この部分は主に行政サービスによって担われてきたものの、これからも行政任せにしてしまうと財政難などの理由で破綻してしまう。したがって、市民が主体的に地域で必要とされることを担いつつ、継続性をもたせるために事業(CB)として展開していく必要がある、という話がありました。
CBを近江商人の大義名分になぞらえて定義する見解も述べられました。一般のビジネスは、「売り手よし」、「買い手よし」の後に結果として「世間よし」がついてくるのに対し、CBははじめから「世間よし」の発想で動いているというものです。
神奈川県はCBへの支援が比較的充実しているものの、千葉県の場合はどうなのか?ということも話題に上りました。千葉県の場合は、商工労働部経営支援課において、平成14年度に一度「県内コミュニティビジネスの実態調査」を行ったものの、それ以降は目立った支援の動きがないということでした。また柏市の場合は、行政からのCBへの積極的な支援はなく、商工会議所へ任せていること、しかし商工会議所は、対象がCBであってもビジネスの観点でものを見てしまう側面があることなども取り上げられました。
また、CBに対する社会的な認知度が今でも低いことから、CBの意味を地域社会に伝えていくことの重要性についても意見が述べられました。もともと「儲からない」ビジネスであるCBをビジネスとして認めてもらうためには、地元社会に理解してもらうために相当の努力が必要となることなどの意見が出ました。
投稿日: 11月 29th, 2009 | カテゴリ:CoCoTの活動.
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