基本情報
鎌倉時代、室町・戦国時代

鎌倉時代

●鎌倉時代の下総(しもうさ)国は、源頼朝の挙兵に功績があった千葉常胤(つねたね)が守護に任ぜられ、一族が各地に広まりました。

●「アジサイ寺」で知られる長谷山本土寺(ちょうこくさん・ほんどじ)にある日蓮直筆の「諸人御返事(しょにんごへんじ)」と「大学三郎御書(だい がくさぶろうごしょ)」の二つの文書と、1278年製作で県内二番目に古い釣り鐘は、国の重要文化財に指定されています。また、武田二十四将の一人で、信 玄・勝頼に仕え、後に徳川家康に仕えた秋山虎康の墓(市内最古の墓石)と、その娘で、家康の側室となり家康の五男・武田信吉を生んだ秋山夫人の墓もありま す。

●馬橋にある臨済宗万満寺(まんまんじ)も鎌倉文化の影響を受けた寺で、1254年に建立されたといわれています。国の重要文化財である「阿(あ)」「吽(うん)」の仁王(金剛力士)像があり、その作者は不詳ですが力強い彫刻には定評があります。

室町・戦国時代

●戦国時代になると、千葉氏の一族から出た高城(たかぎ)氏が大谷口の小金城を築き、東葛飾地方一帯を支配していました。高城胤辰(たねたつ)の代 には、有名な「国府台(こうのだい)の合戦」(1564年)で活躍するなど繁栄しましたが、1590年の豊臣秀吉の関東攻めによって小金城は開城します。

●胤辰の母は、夫の死後髪を下ろし、月庵桂林尼(げつあんけいりんに)と号し、小金城東側の鹿島神霊の横に庵を建立しました。庵は後に慶林寺となって今に伝わっています。